血管内高周波焼灼術
血管内高周波焼灼術(高周波アブレーション、ラジオ波焼灼術、RF治療)
特徴
血管内レーザー焼灼術と同様に、弁不全により深部静脈から血液が逆流している伏在静脈の内部を閉鎖して逆流を止める治療です。レーザーは血管内へ挿入した細いレーザーファイバーの先端から血管内へレーザーを照射してレーザービームが血管壁の細胞に吸収される性質を利用して血管を閉鎖します。高周波はレーザーと同様に細いファイバーの先端を高熱にして熱変性により血管を閉鎖させます。
レーザーと異なるところは、ファイバーの先端7㎝ほどの部分全体が高熱になり作用するため、血管壁が一様に閉鎖することが期待できる点です。レーザーはファイバーを牽引する速度によっては血管内の処理にムラができることがありますが、高周波は一定の時間一様の温度(120℃)で処理ができるため反応にムラが少ないと言えます。
しかし、拡張径が大きい血管には反応が不十分な可能性があるのと、処理範囲が短い場合は使用しにくい点が指摘されます。これらの懸念点が今後改善される可能性はあります。 いずれにしてもレーザーと同様に保険収載されているため多くの医療機関が高周波治療機器を導入していくことになるでしょう。 1470nmラディアル2リングファイバーレーザーと同様に今後の治療成績の検証が重要です。