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血管内レーザー焼灼術

安全な血管内レーザー焼灼術は、具体的にどのような手術なのでしょうか。詳しい治療の内容や、この治療法の利点と懸念点、またこの治療を受けられない人の症状などを解説します。

血管内レーザー焼灼術 概況

下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術が行われるようになった当初は、手術後の長期データがないこともあり、この治療を行う施設は限られていました。 しかしながら現在では、世界中で数多くの血管内レーザー焼灼術が行われ、術後10年ほどのデータも蓄積されてきており、その安全性と有効性も確認されています。 また、2011年、2014年と複数のレーザー機器が国内で保険承認を得ています。

血管内レーザー焼灼術(エンドレーザー治療、血管内レーザー治療)

特徴

術中・術後の痛みが少ない施術時間が短く、術後にすぐ帰宅が可能(医療機関の滞在時間は2~3時間程度)傷口が目立たない

保険・自費診療について

保険診療と自費診療についてはそれぞれにメリット・デメリットがあります。 保険診療の場合は、治療費の負担額が抑えられる半面、治療適用や治療法が限定されること、また複数の血管の治療を1回の治療で対応できない、硬化療法などを併用する必要があっても同日に行えない、などといったデメリットがあります。

一方自費診療の場合は、自己負担額が増えるというデメリットはありますが、治療に使用するレーザーに制限がない、複数の血管治療や硬化療法などを併用する必要が生じても、同日に治療が行えて通院の回数を減らせる、といったメリットもあります。 それぞれの状況に応じて、事前に医師としっかりコミュニケーションをとり、納得のいく治療を受けることが大切です。

2011年1月より、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術の保険適用が認められるようになりました。しかしながら、現在国際的に治療に使われている全てのレーザーに保険が適用されるわけではありません。

それは何故でしょうか。
血管内レーザー焼灼に対してどのように保険適用が決まるのか、何故、2011年に980nmのレーザーに保険が適用されて他のレーザーには適用されなかったのかについて、少し解説します。

  1. 欧米で認可されているレーザーでも、日本で保険診療として使用するためには、日本において日本人に対する治験が行われ厚労省の認可を得る必要があります。
  2. 現在治療に用いられているレーザー機器は欧米製で、それらのレーザー会社の中で、日本で治験を行ったのは、980nmを販売しているレーザー会社のみです。
  3. 治験を実施するためには多大な時間、コスト、手間を要するので、日本で治験を実施する場合には相応の利益を見込んでレーザー会社が投資をすることになります。
したがって、日本において保険適用があるからといって、必ずしもそれが最新のレーザーであることを保証しているということにはなりませんし、治験を始めてから保険適用となるまでには非常に時間がかかるため、むしろ最新の治療はどんなに優れたものであっても日本では保険適用となりにくい、ということもあります。 

ただし、国内の医師が学会レベルで協力して最良の治療機器が早期に保険承認を得られるように尽力しています。 このような状況下で、2014年5月から980nmよりも波長が長くて水吸収率が良い1470nmのレーザーが保険適用されました。このレーザーは980nmのレーザー会社が次期レーザーとして開発したものです。また、2014年7月にはレーザーと同様の血管内治療法である高周波アブレーションも保険認可を得ました。これは患者さんにとっては非常に喜ばしいことです。

一方、厚労省が保険認可を与える際の判断基準は、対象となる医療技術が医学的にベストであることではありません。決められた基準に則って治験を行いお役所として認可しても周りから非を指摘されない条件をクリアしていれば許可されます。

もちろん、その意味では相応に保証された医療技術ということになりますが、必ずしもその時点で最善最良の医療だから保険認可が下りるわけではありません。この点は多くの皆さんが誤解しているところです。厚労省が認可した医療行為は標準的には一定のレベルを保証された医療ですが、日々進化する医療の中で必ずしも最高の医療ではないのです。

レーザーの種類

では、どのようなレーザーが現在血管内レーザー焼灼術に使用されているのでしょうか。 レーザー機器はその種類によってそれぞれ異なる波長を持っています。治療開始当初は波長が810nmと短いものだったのが、開発が進むにつれてより長い波長のものが治療に適用されるようになりました。現在最も長い波長を持つレーザーは2000nmです。
以下は、現在治療に使用されているレーザーです。
  1. 810nm Diomed D15ダイオードレーザー、Diomed社
  2. 980nm ELVeSダイオードレーザー CeramOptec社
    2011年1月より、このレーザーを使って行った治療について保険が適用となった。
  3. 1320nm CTEV YAGレーザー Cool Touch社
    このレーザーを用いた症例も多く治療成績も安定しているが、レーザー照射がパルスモードであり、血管処理に時間を要する。別称クールタッチレーザー、新機種は第5世代レーザーなどと呼ばれている。本質的には波長1320nmの点では変化していない。
  4. 1470nm ELVeS ダイオードレーザー CeramOptec社
    2014年5月から保険収載された。以前から保険収載されている980nmと同じレーザー会社の機器。以前のものに比べて波長が長くレーザーファイバーも工夫されている。水吸収率では2000nmのレーザーの数十分の一にとどまるが、radial 2ring ファイバーを使用して治療効率を高めている。
  5. 2000nm Revolix jrレーザー LISA社
    現存のレーザー機器の中で、組織への吸収率が最も優れており(*水分吸収率の項参照)、血管の処理をより速くより確実に行うことができる。

レーザーの波長と水分吸収率

レーザーが照射されると血管壁細胞内の水分にレーザーエネルギーが吸収され、熱変性することによって血管が閉塞されます。波長が長い(数字が大きい)レーザーの方が水への吸収が良く、最近のデータでは、2000nmのレーザーによる治療が、最小の照射熱量、最短の手術時間で、最も治療成績が良いことが示されており、合併症も少なく、患者さんにとって負担の少ない手術が可能になると考えられます。

都内医療機関でレーザー治療を受けた方々の感想

◾こんなに良くなるとは思いませんでした。もっと早く治療をしていれば良かったと思います。保険がきけばよいのですが・・・(女性・60歳)

◾弾性ストッキングの着脱がしんどいですが、常にあった足の辛さがなくなって楽になりました。手術しても日帰りできるのは素晴らしいと思います。本当に有難うございました。(女性・51歳)

◾院長先生直々の診察で信頼感がありました。専門医としての高い見識と丁寧な説明で不安なく手術を委ねる事ができました。幸い術後の経過も良く最新のレーザー治療を受けて間違いなかったと思っております。院長先生始め、スタッフの皆様に感謝申し上げます(男性・73歳)

◾思い切って手術をして良かったと思っています。スカートもはけるようになって大変嬉しいです(女性・52歳)

◾ありがとうございました。足を伸ばすことが不安でしたが今は安心して運動ができます。感謝しております(女性・64歳)

◾既に手術を受けた方からのご紹介でしたので、安心して手術を受ける事ができました。同じ様な悩みの方がいらしたら是非ご紹介させて頂きたいと思います(男性・65歳)

◾いつ痛くなるかという心配とサポートストッキングから解放されたことを嬉しく思います。ありがとうございました(女性・61歳)
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